遺品の整理は、身内や親しい誰かが亡くなった時に発生します。
孤独死なのか突然死なのか、またはそれ以外で亡くなったかで、利用する目的が異なってきます。

故人の持ち物を整理して片付けるということ

遺品整理とは、亡くなった方の持ち物を整理して片付けることを指します。主に故人の部屋に残されていた身の回りのものが該当します。例えば冷蔵庫や洗濯機、そうじ機、ポットといった生活家電や、本棚やテーブル、ソファなどの家具、食器類。そのほか書類や本、日記、写真、貴金属類、洋服などプライベートなものまで、整理するものは実に様々です。

昔は地域によって「形見分け」と称し親族で整理をする慣習が残っていました。しかし現在では2世代、3世代が共に住むスタイルは減少し、核家族化や離婚の増加、さらには共働きといった社会・生活の変化によって、家族内で整理を行うことが難しくなってきました。それによって老人が一人で住むケースも登場し、特に都会では近隣住民のコミュニケーションが希薄ななかでの孤独死や突然死も少なくありません。このような時代の変化によって、今では業者に整理を依頼することが一般的になっているのが実状です。

遺品整理業者を利用するさまざまな状況

いざとなったらご自身が遺品を整理する時が来るかもしれません。例えば「親族と時間が合わなくて形見分けの時間がとれない」「故人宅が賃貸だったため家の明け渡しまでに遺品整理をしないといけない」「そもそも、何をどのように整理すればいいのか見当がつかない」「遺品が多すぎて整理しきれない」「自分しか整理できる人間がいないが、仕事が忙しくて整理できない」――などといったあらゆる理由から、業者に依頼するケースが多いようです。

または「今までやったことないのに『やれ』と言われてもすぐにできない」という声もあるでしょう。慣れない作業なのですからそれは当然のことです。いずれにせよ、自分だけではどうにもならない、どうしたらいいのかわからない・…という状況なら、遺品整理のプロにお任せすることをおすすめします。「万が一の時はプロに御願いしよう」と頭の隅に留めておくだけでも、心の負担が軽くなりますよ。

遺品整理の流れ

業者に依頼した際の大まかな流れは以下の通りです。

まずは依頼主が電話かメールで目ぼしい業者に問い合わせをします。すると業者が相談、見積もりのためにお宅へ訪問します。その際に業者と遺品整理の状況や要望のすり合わせを行い、見積もり金額を業者に掲示してもらいます。代金に問題がなければ契約成立。業者の訪問日時を決め、当日依頼主や遺族の立ち会いのもと、業者が作業します。作業終了後、成果に納得できたら代金を支払い、遺品整理の完了です。ちなみに状況によっては、特殊清掃やお焚き上げなどを行う業者もあります。